代表的な症状について
社会恐怖症は対人恐怖症とか、あがり症とか言われているものですが、強迫神経症の一種になるものであり、アメリカなど海外に比べて、日本において特に顕著に見られるものです。 農耕民族を祖先に持つ私たち日本人は、隣近所との付き合いを重視する風土の元で、人と同じように考え、行動しなければならないという習慣が生まれながらにして、備わっているのかもしれません。 最近は、住宅にしろ、街の作りにしろ、形だけは西欧化してきていますが、このことが、さらに精神的な日本の風土とのギャップを生み、社会恐怖症に悩む人を増加させているのではないかという気がします。 昔からの日本の建物や街作りの中には、隣近所との付き合いがスムーズに出来るような工夫が取られていたように感じます。 しかし、今、ここで、このようなことを言っても仕方のないことだと思います。 このページを読まれている方も、今の自分の悩みが少しでも楽になればと考えておられることと思いますので、このページでは、具体的に社会恐怖症とは、どのような悩みなのかということを知っていただければと思っております。 社会恐怖症と一口に言っても、この症状は、非常にいろいろなものが含まれます。 一例を挙げますと下記のような悩みが社会恐怖症の症状になります。 ●人前で緊張してしまい、自分の考えを話せなくなってしまう。 ●人前で緊張してしまい、手や足、声が震えてしまう。 ●人と面と向かうと、目のやり場に困ってしまう。 ●何時も人から見られているようで、ぎこちなくなってしまう。 ●異性とか目上の人の前で、顔が赤くなってしまう。(赤面症) ●相手を正視することが出来ない。正視しようとすると、 目に力が入ってしまい、目がきつくなって相手に不快感を与えてしまう。 ●人と話している時に、表情が引きつってしまう。 ●笑う時に、顔が引きつって、自然に笑えない。 ●笑ってはいけないような場所で笑いたくなってしまう。 ●人前で緊張し、汗を異常にかいてしまう。 ●人前で声が震えたり吃ったりしてしまう。 ●電話で言葉に詰まってしまい、電話に出るのが恐くなってしまう。 ●人を傷つけたり危害を働くのではないかと不安になってしまう。 ●何か物がなくなった時に、自分が盗んだと思われるようで不安になってしまう。 主なものだけでも、上に挙げたような症状があります。 いずれの症状も、人から変に思われるのではないかという不安が根底にあると言えるのです。 人見知りをするとか、人に気を使うということは、誰にでも多かれ少なかれあるものですが、これが過度に強くなり、「とらわれ」や身体的症状として慢性的に起こるようになったのが社会恐怖症だと言っても良いのではないでしょうか。 日本のような集団行動を重視する社会においては、人間関係が崩れることは、社会的に死を意味するため、この社会的な死の恐怖から 社会恐怖症の症状が起こってくるのではないかと思います。 |
社会恐怖症で悩んでいる人の特徴
上記のような社会恐怖症の症状に悩んでいる人は、かつての私もそうでしたが、自分の性格がいけないのだと、性格改善のために、交際術に関する本や、心理学関係の本を読んだりするものです。 また、性格矯正のために、民間療法を試みたり、宗教的な修行に救いを求めたりすることが多いように思います。 しかし、こういう行動を取れば取るほど、逆に症状を強くしていっているのです。 |
社会恐怖症の症状が強くなっている時の状態
何年となく、社会恐怖症の症状を抱えて生活している中で、だんだん毎日の生活が苦しく、辛く感じられてくるものです。 そして、このような状態の時には、人が自分の症状に気づき、自分を避けているとか、人から陰口を言われているとか、妄想に近い状態になってくるものです。 しかし、これは統合失調症(精神分裂病)などで見られる妄想とはまったく異なるもので、「関係念慮」と言われているものなのです。 この妄想と関係念慮は非常に似ている部分があるために、専門の先生でも時として診断を誤ることさえあります。 |
社会恐怖症の国際的診断分類(DSM−V、ICD−10)について
始めにも書きましたが、社会恐怖症は日本で生まれた言葉だと言えます。 しかし、確かに社会恐怖症で悩む人は日本人に多いのですが、世界的に見ても、これに近い症状が存在するということが分かってきました。 このため、国際的診断分類(DSM−V、ICD−10)において社会恐怖として分類されるようになりました。 ですから、病院などで診断してもらった結果、社会恐怖症という病名が付けられることも多くなっているのではないかと思います。 |
社会恐怖症治療に関する危険な医学界の流れ
最近、新聞などを通じて、社会不安障害という言葉を目にするようになりました。 また、このための新しい薬が開発されたとのことで、臨床実験が行われているようです。 しかし、これは、神経症や社会恐怖症が脳内の物質的な異常から来るものという前提に立った、全く誤った方向の動きだと思います。 神経症にしろ社会恐怖症にしろ、これは誤った認識に基づく、考え方の「癖」が原因になっているに過ぎないというのが森田療法の考え方であり、また、事実、この考え方の「癖」を改善していくことで、症状が治っているという多くの実績があるのです。 |
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