書痙(しょけい)の話

最近、インターネットの掲示板や、私の周りを見ていると、書痙(しょけい)に悩んでいる人が増えているように感じます。
ただ、ほとんどの人は、自分の症状や悩みが、書痙(しょけい)というものであるということを知らないようです。
このような背景から、書痙(しょけい)というのがどういうものなのか、また、これはどうしたら治していけるのかということを知っていただければと思い、このページを作りました。


書痙(しょけい)

始めに、書痙(しょけい)とはどういうものなのか、を説明させていただきますが、これは不安障害の一つである神経症の代表的な症状になります。
そして漢字が難しいために、「書けい」と書かれる場合もあります。
本によっては、心身症という分類がされているものもありますが、自律神経失調症やパニック障害と同じように、不安障害の中に入るものなのです。
人前で字を書かなければならないような時に、手が震えてしまうところから、書痙(しょけい)という名前が付いたのですが、これが典型的な書痙(しょけい)の症状になります。
ただ、実際には下記のように、いろいろな形で現れます。

書痙(しょけい)の症状について

書痙(しょけい)と一口に言っても、実際には、いろいろな変形された形で現れているようです。
一例を挙げますと下記のような状態が書痙(しょけい)の症状に含まれると思います。

1.結婚式や葬儀の受付で、自分の名前を書く時に手が震えて思うように書けない。
2.会社などでお客様にお茶を出す時に、手が震えてしまう。
  (若い女性の方によく見られます。)
3.学校などの授業でみんなの前で発表しなければならない時に、声や手が震えてしまう。
4.手が震えてしまうために、食事が作れない。(主婦の方によく見られます。)
5.人と話している時、声が震え、出にくくなる。
6.声や手が震えてしまうために、電話に出るのが怖くなってしまう。
7.大勢の人前で話をする時に、手や足が震えてしまう。
8.顔がピクピクと動いてしまう。
9.宴会などの席上で、お酒をついでもらう時に、手が震えてしまう。

上に挙げたような悩みを持つ人が、このところ急に増えているようです。
書痙(しょけい)という症状は昔から見られたものですが、最近のパソコンの普及などで、字を書く機会が減ってきているということも、いくらかは影響しているように感じます。


書痙(しょけい)で悩んでいる人の特徴

上記のような書痙(しょけい)の症状に悩んでいる人は、自分の症状が書痙(しょけい)であるということに気づかず、どうして良いのかが分からず、一人で悩みを抱え込んでいる人が多いものです。
中には、整形外科で診てもらって、手の神経の異常だということで、手術をしてしまうという人もいるくらいなのです。
書痙(しょけい)に似た症状に、顔の引きつりや、笑った時の顔が、泣きべそをかいているように感じる表情恐怖というものがありますが、お医者さんで診てもらったところ、顔面神経麻痺などと診断され、全く効果のない治療をされてしまう人も多いようです。
また、一般的に書痙(しょけい)で悩むような人は、対人恐怖的な悩みを持っていることも多いものです。
対人恐怖症にしろ、パニック障害(不安症)にしろ、その根本的な原因は同じところから来ていますので、これは当然かもしれませんが。


書痙(しょけい)を治すためには

書痙(しょけい)というのは、上にも書きましたが、不安障害の一つの症状になりますから、この治療方法は、他の不安障害の場合と同じになります。
私は自らが神経症(不安障害)の症状を、森田療法という精神療法で治すことができた経験から、書痙(しょけい)に関しても、森田療法で治していくのが一番、適切ではないかと思っています。
また、実際に森田療法で書痙(しょけい)を改善できた方は大勢います。
ただ、問題は、今の精神科や心療内科において、薬物療法主体の治療が行われている、ということではないかと思います。
現在の健康保険制度においては、精神療法は時間ばかりかかり病院の収入に結びつかないということで、精神療法が必要な患者さんに対しても、薬物療法を行っているということを聞いたことがあります。
そして、このために、本来、薬の力を借りなくても治すことが出来る書痙(しょけい)という症状が、薬物依存という別の症状と結びついて、かえって、治りにくくなっているように思うのです。
ですから、病院で森田療法を受けるのは難しい状況にあると言っても良いのではないでしょうか。(ただ、今でも一部の病院では森田療法を行っている所もあります。)
しかし、森田療法は教育という側面の強いものですから、数多く出版されている森田療法関係の本を読むだけでも、書痙(しょけい)の症状に対して、良い影響があると思います。




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